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クイーンをミッチュリーさんと競演(2019年12月13日開催)

 pre-rogo.jpg鍵盤ハーモニカ奏者ミッチュリーさんをお招きした「中之島プレミアムコンサート」を2019年12月13日、アサコムホール(大阪市北区)で開催しました。朝日新聞社関西スクエアが主催する演奏会で、10月実施のバイオリンコンサートに続く第二弾。関西を中心に400人の応募が寄せられ、抽選で当選した150人が楽しい夜を過ごしました。


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 ミッチュリーさんは「ピアニカの魔術師」として活動。大阪を拠点に一般向けのコンサートだけでなく、北海道から沖縄まで全国各地やインドネシアの幼稚園、小中学校を訪問し、年間200回以上のステージに立っています。


 アニメソングからジャズ、レゲエ、クラシックなどレパートリーは150曲以上。ピアニカを縦に持ち、両手で弾く独自の奏法は学校教師の注目を集めています。音楽教育への地道な貢献が評価され2018年度関西スクエア賞を受賞しました。


 この日はミッチュリーさんによる鍵盤ハーモニカ演奏指導のワークショップとコンサートの2部構成です。ワークショップには、鍵盤ハーモニカを抱えた親子約100人が参加しました。


sub1jpg.jpg サビは「ソ・ファ・ミ・レ・ミ・ミ」

 映画でたいへん話題になったクイーンの「We Will Rock You」が課題曲です。ミッチュリーさんはこの曲のサビと間奏部分の演奏を指導しました。学校では習わない、身体全体を使うロックな奏法。本番のコンサートでミッチュリーさんと、「We Will Rock You」を競演するので参加者は真剣そのもの。また、ミッチュリーさんは鍵盤ハーモニカの手入れの方法も親子に伝えました。


 コンサートのオープニングは「ルパン三世」。「喜びの歌」、「ゲゲゲの鬼太郎」、「星に願いを」と、だれもがおなじみの曲が続きました。ゲームソフト「マリオ」の音当てクイズもあり、子どもたちはノリノリ。演奏の合間には、鍵盤ハーモニカを使って、ビブラートやタンギングの技法について解説。子どもたちに本格的な演奏を学んでほしいというミッチュリーさんの熱意を感じました。


 そして、お待ちかねの「We Will Rock You」。ミッチュリーさんがドレッドヘアを揺らしながら、力強いメロディーを奏でます。ギターの野口亮さん、ドラムのSEAIさんが刻む音も素晴らしい。サビと間奏部分では参加者もワークショップで学んだ奏法で一緒に演奏、会場がひとつになって盛り上がりました。


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 後半、ヒット曲「Lemon」、「パプリカ」、「USA」を演奏すると、子どもたちが舞台前に大勢駆け寄って来て、踊り始めました。思いがけないダンサーズ登場に、ミッチュリーさんも大喜び。会場の熱気は最高潮に達しました。


音楽で世界を平和に

 ラストソングは「この素晴らしき世界」。演奏の後、ミッチュリーさんは「音楽は人を幸せにしてくれます。世界中を演奏して回って、音楽のすごさを実感しています。音楽好きなひとがどんどん増えていったら、この世界から戦争がなくなると思う。音楽好きな子どもをひとりでも多く増やすため、これからも演奏していきます」と語りました。



パプリカダンス、うれしかった!

 会場からわき起こった拍手に応えて、アンコールはクリスマスメドレー。幕が下りた後、たくさんの子どもたちがミッチュリーさんを取り囲んで、サインや記念撮影をしてもらい、興奮がなかなか冷めない様子でした。7歳の女の子は「パプリカをいっしょに踊って、歌って、うれしかったよ。うれしいお歌をありがとう」と話していました。

(関西スクエア事務局長 湯浅 好範)