関西スクエア会員で直木賞作家 門井慶喜氏講演 9月20日@ヒルトン大阪=写真は関西プレスクラブ提供

会員の寄稿

2018たけふ秋だよりースポーツ・芸術・文化を越前市で満喫!
フリーアナウンサー坂口智美様

 金木犀の甘い香りが漂い、ようやく秋本番を迎えた頃、北陸に向かった。

 今年は、福井県で50年ぶりの国体が開催され、越前市でもフェンシング、ソフトテニス、軟式野球、ソフトボール各競技が行われ、大いに賑わった。

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 折りしも「たけふ菊人形」の季節である。今年で67回目となり、越前市武生中央公園は約2万株の菊花の馥郁たる香りであふれている。日本最大級の菊人形展だ。同展のなかにある菊人形館の今年のテーマは「西郷隆盛と幕末明治菊花伝with越前からニッポンを拓いた男たち」。菊人形が、誠に色鮮やかだった。

 そして、訪れる多くの人が菊人形と共に楽しみにしているのが、大ホールで開催されるOSK日本歌劇団の公演だ。今年で39回目を迎える秋の恒例公演である。創立96周年を迎えたOSKだが、15年前に解散の危機があり、現在常設の劇場は持ち合わせていない。しかも約1か月毎日公演される地はここだけである。観劇料が安価なうえに連日サイン会も行われるので、武生はOSKファンの聖地と言われ全国から大勢観劇にやってくる。

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 今年の公演は、「たけふレビュー GERSHWIN NIGHT」。上島雪夫の作・演出・振付で、アメリカの作曲家ジョージ・ガーシュウィンの名曲で構成されたおしゃれで華やかなショーである。主役は、8月に新しくトップスターに就任した桐生麻耶。長身で日本人離れしたルックスとダンス、聴く人の心をとかす歌声と実力で「歌劇史上最強の男役スター」との呼び声も高い。ステッキを持ち、真っ白な燕尾服とシルクハット姿で観客を誘(いざな)えば、そこはもう古き良きボードヴィルの世界。「スワニー」「サマータイム」「ス・ワンダフル」「アイ・ガット・リズム」など珠玉のナンバーで展開される各場面が活きていて、かなり完成度の高いレビューだ。

 特に「巴里のアメリカ人」からは、思わず恋をしたくなるようなデュエットダンスや桐生お得意のアドリブ満載場面が楽しい。全15景あっという間の45分間だった。何度でも観たくなる。

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 虹架路万はじめ下級生のレベルも高い。ストーリーテラー役の穂香めぐみは、越前市出身。瀧登有真が入り地元劇団員も二人になった。OSKは、しっかり地元に根ざしている。「今年も公演させていただけることが本当にありがたく、舞台に立つことの原点を思い起こさせてくれます。いらしてくださるお客様は一期一会と思い、毎回新鮮な気持ちでレビューの世界をお届けします」と桐生麻耶。初日第一回目の公演後には、「越前市ふるさと大使」にも任命された。

 『 Welcome to GERSHWIN NIGHT 誰もが口ずさんでる あのメロディ このリズム 思い出のあの歌 幸せ運んでくるよ みんなで歌おう 今宵GERSHWIN NIGHT 』

 会場には楽しい遊具もあり、昭和の遊園地のように懐かしい。幸せだった幼少時代を思い出す。また、越前市は、絵本作家「いわさきちひろ」と「かこさとし」の生まれ故郷でもある。それぞれの記念館を訪れると、平和であることのしあわせを実感できる。

 空が広く澄んで、山海の幸や越前おろしそば、ボルガライスなど美味なるものも多い。大阪からサンダーバードで100分あまり。百聞は一見にしかず。秋の一日、幸福な時間を過ごしに越前武生を是非訪れてほしい。


  • ※「2018たけふ菊人形」は11月4日まで。会場は入場料無料。
  • 期間中無休9:00~17:00(OSK公演は10/23㈫休演)
  • OSK観劇は1回2000円(菊人形館含む。中学生以下は無料)、平日2回・土日祝3回
  • 詳細は、たけふ菊人形事務局Tel.0778-21-0175  http://たけふ菊人形.com/
  • OSK日本歌劇団 http://www.osk-revue.com/2018/08/09/takefu39.html