瀬戸内寂聴さん・瀬尾まなほさん特別講演会

会員の寄稿

82歳の留学生               宝塚・アフガニスタン友好協会代表 西垣敬子様

 「宝塚・アフガニスタン友好協会」を設立し、23年にわたってアフガニスタンの人々を支援し続けた兵庫県宝塚市の西垣敬子さん(82)。支援活動は今年3月に終了されましたが、先日、関西スクエアにお便りをいただき、驚きました。ペルシャ語の勉強のため、イランの大学に留学されているのです。西垣さんからのお便りを紹介します。


関西スクエアのみなさま

psnisigaki.jpg  暑い8月の日本を離れて、はや11月。ここイラン国のマシュハドという宗教都市に来ています。3月にアフガニスタンの23年間の援助活動を終了して、思い切ってペルシャ語の勉強を現地で経験したくなり、フェルドーシー大学のホームページにアクセス、申し込みました。こんな年寄りでもいいか、と念を押しました。何と3カ月のEDUCATION VISAを頂きました。

 ペルシャ語は、少しは読んだり書いたりは出来るのですが、独習に近く、本場で学びたいと思ったのです。イラン(ペルシャ)の歴史は学生時代の研究テーマにも関係していて、どうしても観光客ではなく、現地で暮らしてみたいと考えて、年齢も顧みずに飛び込んだ、という次第。また、私はイラン映画のファンでもあります。

 今、大学の女子寮に入り、若いイラン人の学生のルームメートと暮らしています。朝は8時からのペルシャ語の授業、12時までしごかれて、宿題に追われる日々。脳の細胞分裂も行われぬ今、老婆は新しい単語を覚えきれずオロオロと、それでも楽しく暮らしております。

 アラブ国からの留学生(イラク・シリア・イエメンなどのアラブ人、シーア派)が多く、ドイツ、イタリー、スイス、オーストラリア、英国、フランスから、また、アフガニスタン、韓国、中国からの学生も多いです。中国は地下鉄建設をイランの各都市で行っておりますよ。町中には日本車はあまり見かけません。

psnisigakikyousitu.jpg  大学は広大な敷地の中にあり、循環バスが走っています。銀行も二つ、大きなスーパーマーケットもあり、美容院や旅行代理店も二つあります。ジャグジー付きの大プールや、設備の整った図書館もあります。寮も敷地内にあり、家族用の寮もあります。敷地内には巨大なモスクがあり、時折アザーンの声が学内に響き渡ります。

 週に1度、寮の学生たちのために、夜、イマームレザー廟(びょう)にバスで連れて行ってくれます。イマームレザー廟はマシュハドの誇る廟で、毎週木曜日の夜、何百人も集まって敷き詰めた何百枚の絨毯(じゅうたん)の上でお祈りをしているのを見て圧倒されました。

psnisigakikebabu.jpg  物価が安く、日本の生活の半分以下(3分の1?)で暮らしています。町中には、魚屋、肉屋、チーズ専門店がずらり立ち並び、野菜も豊富で嬉しくなります。学費は3カ月で450ユ―ロ、寮費も保険代も含まれています。食事代は自前ですが、学食は1食200円くらい。インターネットで注文します。ナンが美味しく、唯一アルコールがないのが淋しいですが、日本食が恋しくなることはありません。

 イラン人は日本が大好きで、とても親切にしてもらっています。イスファハンやペルセポリス、シーラーズなどは日本のみなさまにぜひ訪れてほしい町。歴史や文化のレベルの凄さに圧倒されます。町には何でもありますが文房具類は日本ほど多くなく、ファイルやセロテープ、ノート類などは少なく、珍しがられています。

 では、82歳でも留学生になれる見本として、イランよりお便りを出しました。

  宝塚・アフガニスタン友好協会 代表 西垣敬子