瀬戸内寂聴さん・瀬尾まなほさん特別講演会

会員の寄稿

お茶と舞踊で日韓交流 ―11月17日に催し―
                            NPO法人城陽市・まちづくり協議会参与 薮下義文様

お茶のまち城陽市

茶畑

  お茶にまつわるイベントを展開する「お茶の京都博」が、京都府南部の山城地域で今年4月から1年間にわたって開催されている。舞台の一つである城陽市は、てん茶(抹茶の原料)の品質日本一を誇る。木津川の上流から肥沃(ひよく)な土砂が流れ込み、川沿いが高級茶を生む土壌となっているのだ。河川敷に連なる茶畑と碧空のコントラストがなす景観は、日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」の大きな柱にもなっている。この城陽市で11月、「お茶の京都博」の関連行事として、「日韓文化交流の集い」が開催される。

お茶会で交流を


  岡倉天心いわく、「茶道は、世界的に重んぜられている唯一のアジアの儀式である」。韓国におけるお茶の歴史は日本と同じように古く、日本と朝鮮の茶を通した交流の歴史も古い。今から300年程前、朝鮮通信使の一行の従事官・李邦彦はわが国の歓待饗応(きょうおう)を受けるなか、滋賀県の草津で茶詩として七言絶句を残している。その承句を紹介する。

  正是茶香酒煖時 (まさにこれ 茶の香り 酒を暖める時)

韓国茶道

  この句は、茶の香りは茶の微妙な魅力であるということをうまく詠んでいる。
 高麗茶碗から韓国のお茶に思いを巡らすと、韓国の茶道は隆盛を極めていたことがわかる。しかし、ある時期には廃仏の政策が採られ、仏教と関係が深かった茶道も退潮した。だが、ここ三十数年の発展は顕著で、茶道に触れる人は500万人に上ると言う。韓国での茶道の普及は今、隆盛期にある。
  このブームを京都の地で支える指導者の一人が尹道心(ユンドシン)さんである。彼女は茶聖と称される草衣禅師の茶詩の評訳、更に歴史から作法に至る百科全書のような大部の本まで発表しておられる。心は伸びやかで自由に、そして、その精神を形にも表すべくチマ・チョゴリの姿を鮮やかに見せて、あえて立て膝でお点前をする。もちろん正座でのお点前もある。
  「日韓文化交流の集い」では、日韓のお茶会交流を行う。日時は11月17日(金)16時~18時、場所は文化パルク城陽(京都府城陽市寺田今堀1)。長年にわたって韓国茶道の普及に努めてきた韓国茶道協会京都支部長の尹道心さんが中心になって、韓国茶道のお点前の披露とお茶の提供がある。日本の茶道は、裏千家の名手がお点前とお茶の提供を行う。お茶券は菓子付きで、韓国茶席券200円、抹茶呈茶券300円。

ユネスコ無形文化遺産の韓国古典舞踊も登場


  ユネスコ無形文化遺産の韓国古典舞踊「處容舞」。その担い手の団体が京都にある。団体の名称は、處容舞保存会関西支部で、踊りの名手である金一志さんが支部長を務める。
韓国舞踊   昔、新羅王に重用されていた處容という男がいた。彼は妻の疫病を踊って追い払った。この踊りが宮廷の行事として採用された。これが處容舞のいわれである。宮廷舞踊として洗練され、5人が青、白、赤、黒、黄の鮮やかな衣装を身に包んで、處容の仮面をかぶって鬼を追い払う。響く笛、カネ、三弦、大きく舞う白い布(筒状でハンサンと言う)―。活気と力強さが舞台で醸成される。
  舞踊の交流は、日韓のお茶会交流と同じ文化パルク城陽で、11月17日(金) 18時~20時。参加には入場整理券が必要。城陽市内の各コミュニティセンターで配布される(先着1000名)。金一志さんらが踊る。「處容舞」のほかにも、伝統的な打楽器である長鼓(チャンゴ)を持って舞う「長鼓舞」などが演じられる。

  問い合わせは城陽市国際交流協会(0774-57-0713)。