会報最新号

2016.10 No.185

開いた寺、もっと生かす人の輪を

「いのちの文化」を市民と育む 浄土宗應典院

再建20周年。新たな展開へ変革中

 檀家を持たない。葬式・法事をしない。大阪の浄土宗大蓮寺塔頭、應典院は、型破りなお寺だ。「今の仏教でいいのか」と根源的な問いを投げかけ、宗教・非宗教、宗派を隔てず、市民に広く門を開いてさまざま企画を仕掛けてきた。来年は寺再建から20周年。さらに新たな展開を目指して変革に取りかかっている。今春、第三代主幹に就任した秋田光軌さん(31)をはじめ、スタッフたちの志は熱く高い。

2016.8&9 No.184

自転車レーサーの消せない刻印

近藤史恵さんと『スティグマータ』を読む

スポーツ小説に「なぜ」の謎交え

 新刊小説『スティグマータ』(新潮社)の作者、近藤史恵さんをゲストに招き、第17回中之島どくしょ会(朝日新聞社主催)が7月15日、大阪市北区中之島2丁目のフェスティバルスイートで開かれた。『サクリファイス』『エデン』に続く自転車ロードレース長編の第3作。海外を舞台にして異色のテーマに取り組むようになった経緯や、さらに複数書き継いでいるシリーズ小説の楽しさを語ってもらった。

2016.7 No.183

見届けたい。本当の平和戻るまで

宝塚・アフガニスタン友好協会代表 西垣 敬子さん

「私の生きがい」はるかな国を行く

 世界中に交通網が四通八達して地球が小さくなったといっても、アフガニスタンはやっぱり遠い。怖い国でもある。宝塚・アフガニスタン友好協会代表の西垣敬子さんはそこへ、80才の今も1人で出かける。戦火に傷つき、貧困に苦しむ人々を、既成の組織に頼らずに支援し続けて22年。「この国の行く末をしっかり見届けたいの。これが私の生きがいですから」。情熱とフットワークは衰えを知らない。

2016.6 No.182

自分の人生、生き切った女性天皇

西山 厚さん「語りだす奈良」& 玉岡 かおるさん「 天平の女帝 孝謙称徳」

政治・恋・信仰...いばらの道歩み

 歴史小説「 天平の女帝 孝謙称徳」(新潮社)の玉岡かおるさんと、エッセイ「語りだす奈良 118の物語」( ウェッジ)の西山厚さんをゲストに招いて、第16回中之島どくしょ会(朝日新聞社主催)が5月13日、大阪市北区中之島2丁目のフェスティバルスイートで開かれた。いばらの道を歩んだ女性天皇をめぐる対談は、次第に熱を帯び、親子の情愛や子育て、男女の仲の機微から、現代の男女共生にまで及んだ。

2016.5 No.181

小説が飛びたがる時をとらえる

作家 いしいしんじさんと『よはひ』を読む

窓を閉め、原稿100回読み返し

 小説のライブと言ったらいいのだろうか。名付けて「その場小説」。第15回中之島どくしょ会(朝日新聞社主催)が3月6日、大阪市北区中之島2丁目の朝日新聞アサコムホールで開かれ、作家、いしいしんじさんが、新著『よはひ』(集英社)に登場する息子のひとひ君(5つ)と一緒に出演。会場を埋めた100人を超す聴講者の前で実際に小説を書いて披露するとともに、質問に答えて自らの創作方法を語った。

2016.4 No.180

「芸術は、間違っていてもよい」

現代美術家 森村 泰昌さん、個展を前に講演

「何を」「いかに」描いたかを探る面白さ

 絵画に登場する人物や歴史上の有名人に自ら扮したセルフ・ポートレート写真で国際的に知られる現代美術家、森村泰昌さんの大規模個展「森村泰昌:自画像の美術史-『私』と『わたし』が出会うとき」(国立国際美術館/朝日新聞社主催)が4月5日から6月19日まで、大阪市北区の国立国際美術館で開かれる。開幕を前に、森村さんが3月16日、朝日新聞大阪本社アサコムホールで、「笑う美術史」と題して講演。「芸術は、おもしろければ間違っていてもよい」と大胆な持論を展開し、個展の狙いや写真・絵画の見方、楽しみ方を語った。

2016.3 No.179

路地裏の小劇場 語り演じて44年

紙芝居師 鈴木 常勝さん

「子どもたちから教わるんや」

 鈴木常勝さん(68)は、今では数少ないプロの紙芝居師だ。20歳代半ばで当時すでにほとんどなり手がなかったこの仕事に飛び込み、44年になる。「紙芝居はね、『こ こと違う別世界』へ子どもを誘う路地裏の小劇場。語り聞かすだけやない。子どもたちから俺も教わるんや」。研究者として著作し、大学などの教壇に立つ一方、とって おきの出し物と駄菓子を積んだ自転車を引いて、自ら街へ繰り出す。

2016.1&2 No.178

美しい声たちが語る残酷な記憶

『優しい鬼』柴田 元幸さん、レアード・ハントさん、柴崎 友香さん

複数の時と場所から奴隷制問う

 初めて海外からゲストを迎えて、第14回中之島どくしょ会(朝日新聞社主催)が11月30日、大阪市北区中之島2丁目のフェスティバルスイートで開かれた。アメリカ人作家、レアード・ハントさん、アメリカ文学研究者、柴田元幸さんに、芥川賞受賞作家、柴崎友香さんが加わり、ハントさんが著して柴田さんが翻訳した小説『優しい鬼』(朝日新聞出版。原題『Kind One』)について語り合った。

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